残暑が続く地域にお住まいの方も多いかと思いますが、暦の上では立秋を迎え、少しずつ涼しい秋の風が吹き始めているところもあるのではないでしょうか。
ここJAきたみらい地域では7月から8月にかけて雨が少なく暑い日が続きましたが、列島を縦断した台風が過ぎ去った後は雨が降り、肌寒い日が多くなってきました。さて今回は、玉ねぎにまつわるマメ知識を紹介したいと思います!
皆さんは、畑で植えられている玉ねぎを見たことはありますか?
スーパーで売っている玉ねぎは、土から半分顔を出した丸い部分です。玉ねぎはよく根菜類に分類されますが、皆さんが玉ねぎとして食べている部分は、実は葉にあたる部分。正式には葉鞘(ようしょう)といい、長い葉の根本が筒状になっており、それが幾重にも重なった構造をしています。葉鞘が縦に伸びる長ネギとは違って、玉ねぎは葉鞘が横に肥大して、文字通り「玉」のようになっているのです。
では「玉」以外の葉や根の部分はどうしているのでしょう?
上の写真は「根切り」という作業前・後の様子です。玉ねぎは成長のピークを過ぎると、それまでピンと立っていた葉が次々と倒れてきます。これを倒伏(とうふく)といいますが、この倒伏が根切りのサイン。倒伏が始まると農家さんは頃合いをみて、機械で玉ねぎの根を切っていきます。根切りをした玉ねぎは徐々に葉が枯れていきます。葉が枯れ、皮がきれいな玉ねぎ色になった頃、機械で畑の玉ねぎをコンテナの中に拾い上げていきます。
そして「葉切り」の作業です。収穫した玉ねぎが入ったコンテナを専用機にセットするだけで、機械がほとんど自動で葉を切ってくれます。ですが商品にならないものを取り除いたり、機械で切りきれなかった根や葉を最後は人の手で切るなど、かなり根気の要る作業です。
このようにいくつかの段階を経て、最終的にJA選果場で規格・用途別に選別され、出荷用の段ボールに箱詰めされて出荷されます。畑の玉ねぎが皆さんご存じの姿になるには多くの手間と時間が掛かっていることがお分かりいただけたでしょうか? 以上、玉ねぎのマメ知識でした!